伝統医学を考える

7月30日(日)に健康運動指導士研修会に行ってきました。講師は金沢大学大学院 医薬保健学 総合研究科の客員准教授 許 鳳浩(キョ ホウコウ)先生、テーマは伝統医学です。伝統医学とはザックリいうと東洋医学のことで自然治癒力をメインとする治療。西洋医学とは対極的な存在です。その大まかなものは中国医学、インド伝統医学、ユナ二医学、チベット医学に分けられます。

それぞれ次の3要素から成り立ちます。

1、体への療法。

2、心と体への療法。

3、宗教的基礎。

例)インド伝統医学なら1、オイルマッサージ 2、ヨーガ 3、ヒンヅー教(スリランカは仏教)

 

今回の講演の中心は中国医学です。そこでは体の9つの体質という考えを紹介してくれました。自分の体質がわかれば気をつけたい日常生活のポイントを知るのに役立つというものです。いわゆる「未病*」対策が伝統医学の根本の考え方。知らないより自分の体質の傾向だけでも知っている方が何かとプラスになりそうですね。

*未病:病気になる前の対策は予防と言いますがその前の病気にならない体作りが「未病」という概念で中国の総合病院には「未病科」もあります。

 

ご自分の体の気質のタイプは?下の表は大まかな仕分けなので参考程度に。

 

9つの気質タイプ

 

例えば

「気虚質」の方ならその養生の仕方は以下を参考に

〜飲食の養生〜

【飲食原則】

消化機能を高め、栄養豊富で、消化しやすいものを選ぶ。

【適する食材】

(食品群の分類は「五訂食品成分表」に準ずる)

① 穀類 : 米

② いも及びでん粉類 : ジャガイモ

③ 砂糖及び甘味類 : 蜂蜜

④ 豆類 : エンドウ

⑤ 種実類 : 栗

⑥ 野菜類 : カリフラワー

⑦ 果実類 : さくらんぼ

⑧ きのこ類 : シイタケ

⑩ 魚介類 : カレイ

⑪ 肉類 : 牛肉

【量を控える食材】

② いも及びでん粉類 : サトイモ

④ 豆類 : ソラマメ

⑥ 野菜類 : 生大根

⑦ 果実類 : スイカ

【体質改善食】

長芋と鶏肉の煮もの

 

〜メンタルの養生〜

楽観的、ポジティブな態度で、ほがらかな生き方を心がける。

 

〜ライフスタイル〜

夏の昼ごろは適度な休憩を取り、夜は十分な睡眠をとることが大事である。

 

〜運動の養生〜

激しい運動は控え、おだやかな有酸素運動をする。例えば、空気の新鮮な場所での散歩、太極拳や体操をする。

 

〜ツボのセルフケア〜

「足三里」を自己マッサージする。

 

参考:体質スタジオホームページ

 

メンタルの養生やライフスタイルは普通の事だと思いますが意識するのとしないのではちょっとづつ違ってくるもの。そう考えて気にかけるのも「未病」の一つに繋がると思います。他の気質タイプの養生も許先生の体質スタジオホームページで参照できます。

 

Tsuda